天然木で作られた家具は、経年により劣化するのではなく、経年と共に味わい深いものになっていきます。汎用の合板家具にはない楽しみがあります。
しかし、天然木の家具を長く最適な状態で使用するには、それなりにお手入れをする必要があります。木の家具は湿気や急激な温湿の変化に弱い面があり使用環境によってはかなりのダメージを受けてしまいます。多くの家具はウレタンやオイル、ワックスなどの仕上げ剤を用いて劣化から保護しています。
仕上げ剤も永久に保護してくれる訳ではないので、定期的なメンテナンスによって最適な状態を保ちます。こちらでは、木の家具を長くご利用いただく為のポイントをご紹介します。
■木の特性として水気を嫌います。水気を含んだまま放置しておくと劣化を早めたり、雑菌の繁殖を招いてしまいます。
■直射日光やストーブの温風の当たる場所、ホットカーペットの上に長時間放置しないでください。変形・割れ・保護剤の劣化の原因となります。
■フローリングや板間などで使用する際は、ガタついたりや傷がつきやすくなります。椅子の脚の裏にフェルトや家具用クッション材(ホームセンターでも販売しています)を張ると、防止できます。
■汚れが気になる時は、水を含ませて硬く絞った布で拭き取って下さい。
■濡れてしまったら、乾いた綿布(ウエスなどの柔らかい生地のもの)で拭き取り、日陰で乾燥してください。
■頑固な汚れや上記の方法で落ちない場合は1%~3%程に薄めた中性洗剤を布に含ませ、硬く絞ってから拭いてください。※その他の洗剤や化学物質は変色や木を痛める恐れがあるので使用しないでください。
■傷や頑固な汚れを落とす場合は、320番~400番くらいのサンドペーパーをかけた後メンテナンス剤を塗り20分ほど放置後、柔らかい布で馴染ませるように拭きとって下さい。※着色部分は色が落ちてしまうので、サンドペーパーは使用しないでください。
■通常は6ヶ月に1度位が目安となりますが、子供椅子は水をこぼしてしまったり、お絵かきクレヨン・色鉛筆で色が付いてしまう事を想定して、月に一度位のお手入れをオススメします。まめにメンテナンスすれば汚れや傷が付きにくくなります。※上記の時期はあくまで目安なので、色あせしてきたり、カサカサしてきたり、汚れがつきやすくなった時はお手入れ用ワックスなどでメンテナンスを行ってください。
■木にとって湿気は大敵なので濡れた状態で放置しないでください。また湿気の高いところでの長時間の保管や使用は、木を傷めます。
☆用意するもの
・柔らかい布(ウエスや使わなくなったTシャツ等)
・蜜蝋ワックス(ホームセンターで購入出来ますが当店では安全で使いやすいHOWARD社の「フィーデンワックス」をオススメしております。)
1.表面の汚れを拭き取り、良く乾かしてください。
乾いたやわらかい布か、水を含ませてかたく絞った布をご使用ください。
2.蜜蝋ワックスをキレイな布に適量出し、木製椅子にすり込むように塗り広げていきます。(ベトベトになり過ぎない程度)。ワックスを浸透させるため、一定の時間放置します。(※お使いのワックスの裏書記載の乾燥時間をご確認ください。フィーデンワックスの場合:約20分です。)
3.一定時間置いた後、表面に残った蜜蝋ワックスを拭き取ります。
ベトベトしなくなったら最後にキレイな柔らかい布で丁寧に拭きとり、やわらかなツヤが出てくると完了です。
4.フィーデンワックスの場合、すぐに使用しても安全面に問題ありませんが、コーティングを定着させる為、1日ほどは風通しの良い日陰で乾燥させてください。